ダメージの基礎値とその計算

戦闘モデルダメージ計算基礎値

はじめに

これまでの記事で、戦闘中の兵士数の減少は次のように表すことを扱いました:

ΔY1=−A2D1Y2\Delta Y_1 = - \frac{A_2}{D_1} \sqrt{Y_2}

この AA(与ダメージ係数)と DD(被ダメージ係数)は、兵種・兵士レベル・火晶レベルで決まる基礎値に対して、バフをかけて計算されます。この記事では、その基礎値 a0a_0, d0d_0 について整理します。

AA と DD の全体像

AA は次のように計算されます:

A=a0×(1+Batta)×(1+Bleth)×1+Patta1+Matta×1+Pleth1+MlethA = a_0 \times (1 + B_{\text{atta}}) \times (1 + B_{\text{leth}}) \times \frac{1 + P_{\text{atta}}}{1 + M_{\text{atta}}} \times \frac{1 + P_{\text{leth}}}{1 + M_{\text{leth}}}

同様に DD も:

D=d0×(1+Bdefe)×(1+Bheal)×1+Pdef1+Mdef×1+Pheal1+MhealD = d_0 \times (1 + B_{\text{defe}}) \times (1 + B_{\text{heal}}) \times \frac{1 + P_{\text{def}}}{1 + M_{\text{def}}} \times \frac{1 + P_{\text{heal}}}{1 + M_{\text{heal}}}

defe, heal: 防御とHPを表す。

要確認: バフ部分の詳しい計算は別の回の説明として、ここでは基礎値 a0a_0, d0d_0 に焦点を当てます。

基礎値 a0a_0, d0d_0: 兵種による違い

各兵種に対して、Lv1 の兵士の基礎値は以下の通りです:

兵種盾槍弓
a^0\hat{a}_063018902520
d^0\hat{d}_01890630470

比率にすると、弓は盾の4倍の与ダメージ、槍は盾の3倍。逆に弓の被ダメージ係数は盾の1/4、槍は盾の1/3です。

要確認: この基礎値は wos-sim.ratme.org というシミュレータから探してきた値で、攻撃と殺傷の係数の掛け算で求められていると考えられますが、両方の掛けた後の値しか意味がなく、分離することもできません。

この関係は兵士レベルや火晶レベルによらないそうです!

そして、a0d0a_0 d_0 の掛け算は兵種によって変わらないため、同じレベルの兵士は大枠として同じ強さを意味しています。

レベル・火晶による倍率

兵士レベル tt、火晶レベル ff(f=0f=0 は火晶なし)に対して:

a0(t,f)=a^0⋅T(t)⋅F(f)a_0(t, f) = \hat{a}_0 \cdot T(t) \cdot F(f) d0(t,f)=d^0⋅T(t)⋅F(f)d_0(t, f) = \hat{d}_0 \cdot T(t) \cdot F(f)

と、レベル倍率 T(t)T(t) と火晶倍率 F(f)F(f) で記述できます。つまり、レベル3の兵士はレベル1の T(3)/T(1)T(3)/T(1) 倍の攻撃力・防御力を持ちます。

ここで大事なのは、a0a_0 と d0d_0 がどちらも同じ T(t)F(f)T(t) F(f) 倍される点です。強さは AA と DD の積で決まることを総力と実際の強さで扱いました。レベル・火晶を比べるとき兵士数は同じだと考えれば、強さの比は A×DA \times D の比になります。そこでレベルと火晶の倍率を m=T(t)F(f)m = T(t) F(f) と書くと、AA と DD はそれぞれ mm 倍ですが、積 A×DA \times D は m2m^{2} 倍、つまり2乗で効きます。「A・D が何倍か」と「強さが何倍か」は別物なので、組み合わせテーブルでは両方を並べて確認します。

兵士レベル倍率 T(t)T(t)

ttT(t)T(t)T(t)/T(t−1)T(t)/T(t-1)
11.0000—
21.49211.50
32.09521.40
42.73021.30
53.26981.20
63.85711.18
74.55561.18
85.38101.18
96.34921.18
107.49211.18
118.74601.16

Lv6〜10はレベルアップ1つあたりの倍率が一定(1.18)で、Lv11でやや低下(1.16)します。

火晶倍率 F(f)F(f)

ffF(f)F(f)F(f)/F(f−1)F(f)/F(f-1)
01.0000—
11.04001.04
21.09201.05
31.14661.05
41.20391.05
51.26411.05
61.32731.05
71.39371.05
81.44941.04
91.50741.04
101.56771.04

組み合わせテーブル: T(t)⋅F(f)T(t) \cdot F(f)

火晶レベル ff / 兵士レベル tt の倍率:

tt \ ff012345678910
11.001.041.091.151.201.261.331.391.451.511.57
21.491.551.631.711.801.891.982.082.162.252.34
32.102.182.292.402.522.652.782.923.043.163.28
42.732.842.983.133.293.453.623.813.964.124.28
53.273.403.573.753.944.134.344.564.744.935.13
63.864.014.214.424.644.885.125.385.595.816.05
74.564.744.975.225.485.766.056.356.606.877.14
85.385.605.886.176.486.807.147.507.808.118.44
96.356.606.937.287.648.038.438.859.209.579.95
107.497.798.188.599.029.479.9410.4410.8611.2911.75
118.759.109.5510.0310.5311.0611.6112.1912.6813.1813.71

実質的な強さ: {T(t)⋅F(f)}2\{T(t) \cdot F(f)\}^{2}

上の表は、A または D それぞれに効く倍率でした。強さが A×DA \times D で決まるので、同じレベル・火晶における実質的な強さの倍率は、その2乗です。T(t)T(t)・F(f)F(f) の正確な値から計算すると次のようになります:

tt \ ff012345678910
11.001.081.191.311.451.601.761.942.102.272.46
22.232.412.652.933.233.563.924.324.685.065.47
34.394.755.235.776.367.017.738.539.229.9710.79
47.458.068.899.8010.8011.9113.1314.4815.6616.9418.32
510.6911.5612.7514.0615.5017.0818.8420.7722.4624.2926.28
614.8816.0917.7419.5621.5623.7726.2128.9031.2533.8036.56
720.7522.4524.7527.2830.0833.1636.5640.3143.6047.1651.01
828.9631.3234.5338.0741.9746.2751.0156.2460.8365.7971.16
940.3143.6048.0753.0058.4364.4271.0278.3084.6991.6099.07
1056.1360.7166.9373.8081.3689.7098.89109.03117.92127.55137.95
1176.4982.7391.21100.56110.87122.23134.76148.58160.69173.81187.99

このテーブルから、例えば FC5のT11は、FC8〜9のT10と同程度の強さがあることがわかります。両者の T(t)⋅F(f)T(t) \cdot F(f) がほぼ等しいので A も D もほぼ等しく、その2乗である強さでも同じ関係が成り立ちます。

また、FC5のT11はT10に対してA・Dがそれぞれ約17%(正確には 1.1671.167 倍)高くなります。強さは ADA D の積で決まるので、実質的な強さの差は 1.1672≈1.361.167^{2} \approx 1.36 で、約36% です。「A・Dへのバフ」と「強さへの効果」はこのように2乗の関係にある点に注意してください。基準マスをクリックして自由に比べるなら、レベル倍率ツールも使えます。

要確認: 戦闘レポートに表示されるバフ値の計算法とその効果、部隊総力については別の説明をする予定です。